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契約書について

契約書の必要性について

私たちは他人といろいろな「約束ごと」つまり「契約」をしながら社会生活を送っています。
そのすべてに契約書が必要なわけではありませんが、なかには契約書を作成していないと後で困る場合があります。例えばあなたが相手に100万円を渡したとします。
もしこの100万円が「貸した」お金であれば後で返すことを求めることができますが、相手に「あげた(贈与した)」お金であれば返還求めることはできません。
そこで、もしあなたが100万円を「貸した」のであれば、そのことをきちんと契約書(借用書)にして残しておかないと後日、「あげた(贈与した)」のと区別がつかなくなり、裁判を起こしても「貸した」ことの証明ができずに敗訴してしまうことになるのです。

また、人の記憶は曖昧なところがありますから、「約束ごと」が成立しても、口頭での約束だけでは後日、どのような約束であったかについて相手方と認識のずれが生じて争いになることがあります。このような場合、契約書があれば、約束の内容をめぐって争いになることを防ぐことができます。このように、契約書には紛争が発生することを未然に防ぐ働きがあります。

契約書の内容について

せっかく契約書を作っても、その内容が無効なものであったり、意味するところが不明確であったりすれば、後日その内容自体をめぐって争いになり、せっかく契約書をつくった意味がありません。そこで、このようなことがないように、契約書を作成するにあたっては、法律の知識や経験を持つ専門家に契約内容をチェックしてもらうことをお勧めします。

また、契約の内容によっては、相手に作らせるのではなく、こちらで作ることが望ましい場合があります。

契約書作成を弁護士に依頼するメリット

貴社の利益を守ることができる

契約書のひな形は、契約当事者の双方が利用できるようにするため、中立的な立場に立ち作成されています。
このため、契約書のひな形を単純に利用して契約条項を作成した場合、必ずしも貴社の利益が最大限守られている契約書だとは限りません。
これに対し、弁護士に契約書の作成を依頼した場合、一方の当事者(依頼者)の利益を最大限守ることのできる契約条項にすることができます。

貴社の事情にふさわしい契約書にすることができる

契約書を締結する事情には様々なものがありますから、契約書はその個別の事情に合ったものでなければなりません。例えば、貴社が取引先との間で商品の販売委託契約を締結する場合、同じ商品の販売委託契約であっても取引先との関係によって契約条項は違ってきますし、同じ取引先との契約であっても契約時の具体的状況によって契約条項は変わってきます。
ところが契約書のひな形はもちろんこのような具体的状況を考慮に入れてはいませんし、貴社が過去に結んだ契約書の「使いまわし」では、契約時の具体的状況を契約書に反映させることはできません。
弁護士が契約書を作成する場合は、契約締結の際の事情を十分にヒヤリングして契約条項を練りますので、貴社の事情に最もふさわしい契約書を作成することができます。

後にトラブルが発生しないような契約書を作成することができる

契約書のひな形には、肝心な部分についての具体的な取り決めが記載されていない場合があります。例えば債務の履行方法について「当事者間の協議の上、決定する」と定められている場合などです。しかし、この部分をひな形のままにしておくと、将来、債務の履行があったといえるかどうかについて争いが生じる場合があります。
実際、契約条項の内容についての当事者の解釈の違いが裁判に発展することは珍しくありません。私が先日担当したA運送会社の裁判は、契約書上の「積荷の引渡し場所」がA運送会社の事務所かトラックターミナルかが争われた事件でした。
せっかく契約書を作成したのに、その契約内容をめぐって紛争が発生するのでは契約書を作成した意味がありません。そこで、弁護士に契約書作成を依頼することにより、条項を極力明確化し、将来のトラブルを回避することができます。

契約トラブルの対処

契約が履行されない場合の対処法

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